札幌対鳥栖 試合終了後、サポーターに手を振りながら引き揚げる札幌スパチョーク(中央)とバカヨコ(撮影・佐藤翔太)

<明治安田J1:札幌5-3鳥栖>◇第27節◇16日◇プレド

20位の北海道コンサドーレ札幌がホームで19位サガン鳥栖を5-3で下し、3試合ぶり勝利を挙げた。J1残留争い直接対決で、相手との勝ち点差を5に縮めた。先発予定だったMF浅野雄也(27)が試合前ウオーミングアップ中に左太もも裏を負傷。急きょ代わって先発したMFスパチョーク(26)が左太もも裏肉離れから10試合ぶりに復帰し、前半10分に先制ゴールを決めるなど、前半3得点に絡んだ。ペトロビッチ監督(66)の「20分でもピッチにいれば脅威になる」との起用に応えた。

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札幌がJ1残留へ望みをつないだ。ペトロビッチ監督が選手に「今季一番大事なゲーム」と鼓舞していた一戦は、今季初めて前半だけで3得点のゴールラッシュ。指揮官は「この試合を勝ったことでチャンスをつないだ」とほっとした表情を浮かべた。

試合前のウオーミングアップ中、先発として発表されていたMF浅野にアクシデントが発生。左太もも裏肉離れで、ベンチスタート予定だったMFスパチョークが急きょ先発することになった。6月に左太もも裏肉離れを負い、10試合ぶりの復帰戦。2カ月公式戦から離れていても、左シャドーに入って大活躍してみせた。

前半10分、FKからのこぼれ球にスパチョークが右足ミドルシュートで先制点を奪うと、2分後にはMF駒井のヘディングシュートをアシスト。同16分の駒井の2ゴール目の右足ボレー弾の起点にもなり、3得点に絡んだ。「試合に出て点を決められてうれしい」と喜んだ。

ケガ明けだけにチームのトレーナーらは出場に慎重だった。だがペトロビッチ監督は「私はチェック(スパチョーク)を次の試合まで待てない。20分でもピッチにいれば脅威になる」と判断。結果的には起用が大当たりだった。

3チームが降格する今季、残り11試合で17位以上に浮上するためには勝ち点の取りこぼしは許されない。「残留できるかどうかはここから毎試合勝ち点3を取れれば」とスパチョーク。まだ諦めるつもりはない。【保坂果那】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【札幌】10試合ぶり復帰のMFスパチョークが緊急先発で1G1A「点を決められてうれしい」