なでしこジャパンの熊谷紗希主将(2024年7月撮影)

パリオリンピック(五輪)で8強で敗退した女子日本代表なでしこジャパン主将のDF熊谷紗希(33=ASローマ)が15日、日本での休暇を終えイタリアへ出国した。実家の札幌にも戻り、寿司、ラーメンなど食を満喫。「家族との時間も過ごせました。おいしいもの食べてのリフレッシュがいいリフレッシュ」と話した。

準々決勝で惜敗した米国が金メダルに輝き、1次リーグで逆転勝ちしたブラジルが銀メダルだった。「勝負はこういうもの。自分たちもアメリカに狙い通りの戦いが出来て。ただ最後負けて。予選でブラジルに勝ててそのカードが決勝。そこに立っている人が強い。悔しさはありますけど、最後に勝ってくるアメリカは強いなと」と振り返った。

大会を通し、準々決勝からは僅差の勝負が続いた。「ここでの差は本当に大きくないんだなと、あらためて感じている。ここで勝ちを持ってこられるかどうか。日本が世界に勝つために、チームのレベルアップ、個のレベルアップを含めやれることがある」と分析した。個のレベルアップでは「球際の戦い」と言い切り「選手のプレー範囲が広がれば、もう1つ違った戦いができてくる。プレー範囲、守備範囲が広がれば4バックで守れるかもしれないし、後ろも3で守れるかもしれない。自分たちの守備範囲を少しでも増やすことが重要」とした。

33歳。パリ五輪から帰国した際には「現時点で4年後(ロサンゼルス五輪)は言えない」としながらも「自分の口から代表を引退すると言うことは、今は考えていない」と話した。この言葉に今も変わりはない。「今はローマで頑張るところから始める。大きな心境の変化はないし。自分の将来、未来を考える中でいろんな選択肢がある」。

今季の大きな目標は女子の欧州チャンピオンズリーグ(CL)だ。「ローマで(欧州CLの)優勝を狙えるチームになりたいと移籍したところもある。予備予選からスタートしますが、CLに出て活躍することが大きなモチベーション。そこで昨季以上の結果を出せるかどうか。そこが一番の目標」と力を込めた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【なでしこ】33歳DF熊谷紗希、欧州CLを原動力に「今はローマで頑張るところから始める」