PKで先制点を決め、チームメートに祝福される新潟・小野(右から2人目)(撮影・小林忠)

<明治安田J1:新潟2-0京都>◇12日◇第26節◇デンカS

アルビレックス新潟はホームで京都サンガを2-0で下した。

前半25分、FW小野裕二(31)がMFダニーロ・ゴメス(25)が獲得したPKを決め、先制。後半25分には途中出場のFW谷口海斗(28)がMF松田詠太郎(23)の右クロスを頭で合わせ突き放した。元新潟コーチの日本代表森保一監督(55)が視察に訪れた中、5月15日横浜F・マリノス戦以来のホーム戦勝利を挙げた。

チームトップスコアラーの「京都キラー」が、貴重な追加点を決めた。敵地での前回対戦(4月20日、1-0)でもゴールを決めていた谷口は1点リードの後半25分、同22分からともにピッチに入ったFW鈴木孝司(35)と松田が好連係から右サイドを突破すると、最後はファーサイドで松田のクロスを頭でたたき込んだ。「3人で狙うところは共有していた。(松田)詠太郎からいいボールが来たので押し込むだけだった。得点が勝利につながってうれしい」と、今季8得点目をさらりと振り返った。

この日は日本代表森保監督が視察。チームは前半、相手のハイプレスに苦しみボール保持率を高めながら前進するサッカーを展開できなかったが、右ウイングで先発したダニーロ・ゴメスが前半25分に果敢なチェイシングでPKを獲得し、流れを変えた。主将のDF堀米悠斗主将(29)は「あのプレーはチームに勇気を与えてくれた。ビッグプレー」。後半はパスを回しながら敵陣で時計の針を進め、谷口がとどめを刺した。

京都とは勝ち点1差。負けたら順位がひっくり返る一戦を前に、松橋力蔵監督(55)は「(勝ち点で)突き放すことしか考えていない」と気合を入れて臨んだ。プラン通りのゲーム運びが出来ない時間帯は全員が体を張って無失点に防ぎ、攻撃では決めるべき場面でしっかりとゴールネットを「2度」揺らした。松橋監督は「上位を見据えながら前に行くという意味では非常に大きなゲームだと思う。この結果を本当に勢いにしていきたい」と話した。【小林忠】

○…10、11年に新潟のヘッドコーチを務めた日本代表森保監督はかつてのホームスタジアムで試合を視察した。日本代表返り咲きを狙うGK小島亨介(27)は安定したセーブでクリーンシート。J屈指のボランチに成長したMF秋山裕紀(23)は得意のパスでゲームをコントロールした。試合後の取材対応はなかったが、笑顔で会場を後にした。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【新潟】森保一監督の前で谷口海斗「狙い通り」の今季8得点目 ホーム3カ月ぶり白星