フランス対スペイン 飛び込みながらヘディングするフランスのロック(ロイター)

<パリオリンピック(五輪):サッカー・スペイン5-3フランス>◇9日(日本時間10日)◇男子決勝◇パルク・デ・プランス競技場

【パリ=佐藤成】スペインが延長戦の末、開催国フランスを5-3で破り、92年バルセロナ大会以来、32年ぶりの2度目の優勝を飾った。3年前の東京大会決勝で敗れた悔しさを晴らした。

チームを率いるサンティ・デニア監督は「美しく、エキサイティングな試合だ。幸せな気持ちでいっぱいだ」と喜びの思いを口にした。

対戦相手について「フランスは非常に優れていた」とたたえた。続けて「我々はスペインのスタイルで優勝できた」と胸を張った。

試合は前半から点の取り合いとなった。開始11分、フランスが先手を取る。MFミロ(22)が右サイドで相手のクリアミスを拾うと、左足を振って先制点奪った。

パスワークが自慢のスペインがすぐにやり返す。同18分に右サイドの攻撃からバルセロナ所属のMFロペス(21)がゴール左に流し込んで同点。25分にも左サイドからの攻撃で再びロペスがこぼれ球を押し込んであっという間に逆転に成功。大観衆を黙らせた。

さらに28分には10番MFバエナ(23)がペナルティーエリア左から直接FKを決めて点差を広げた。

後半は防戦一方となる。地元の声援を受けて勢いに乗る相手の圧に押されて、後半34分にセットプレーから失点。試合終了間際にCKの場面でVARが介入し、PKを奪われた。これを沈められて土壇場で追いつかれ、延長戦に突入した。

延長戦で息を吹き返したスペインは、延長前半10分、持ち味のパスワークから決勝点が生まれる。中央突破から途中出場のFWカメリョ(23)が抜け出して相手GKをあざ笑う華麗なチップキックでゴールネットを揺らした。攻め込まれていた延長後半追加タイムにもGKからの速攻で再びカメリョがとどめを刺し、勝利を決定付けた。大アウェーの中、最後まで質の高いサッカーを展開し、死闘を制した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【サッカー】スペイン・デニア監督「幸せな気持ちでいっぱい」開催国フランス破り32年ぶり金