アメリカに敗れた日本(ロイター)

<パリオリンピック(五輪):サッカー・日本0-1米国>◇3日◇女子準々決勝◇パルク・デ・プランス競技場

【パリ3日=佐藤成、阿部健吾】五輪サッカー女子日本代表なでしこジャパン(FIFAランキング7位)が準々決勝で米国(同5位)に0-1敗れ、2大会連続のベスト8で敗退した。過去39戦で1勝の強敵に力負けした。昨年の女子W杯も含め、メジャー大会で3大会連続でベスト8の壁を破れなかった。

大会直前の強化試合で負傷したDF北川ひかる(27=INAC神戸)は、後半2試合のピッチに立った。

地元金沢で行われた壮行試合で右膝を負傷。状態が危ぶまれたが、チームに同行し、リハビリに取り組んだ。予定よりも早く回復し、1次リーグ第3戦ナイジェリア戦で先発に抜てきされると美しい直接FKを決めるなど活躍。負けたら終わりの準々決勝でもスタメンに名を連ね、粘り強く戦った。

ただ延長前半追加タイムに自身のサイドから、NBAのスターとして活躍したデニス・ロッドマンの娘、トリニティ・ロッドマン(22)に決勝点を奪われた。「ほんとに、今は申し訳ない気持ちでいっぱいです。右サイドの相手は、かなりキーマンだと言われていたので、最悪PKでもいいから、それでいいんで、あの1本でやられて悔しいです」と涙が止まらなかった。

被災地の思いも背負って五輪の舞台に立った。元日の能登半島地震は、帰省していた金沢で被災。常に地元への思いを持って、ピッチ内外で活動してきた。「パワーを届けられたか分からないですけど、あとはもっとメダルを持って被災地に行きたかったです。切り替えるまで時間かかるし、今は何も考えられないですけど。これからまた頑張ります。もうそれしかないです」と号泣しながら絞り出した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【なでしこ】北川ひかる号泣「申し訳ない気持ちでいっぱい」「メダル持って被災地行きたかった」