1次リーグ第3戦ナイジェリア戦に向けて調整するパリ五輪女子サッカー日本代表なでしこジャパンMF宮沢ひなた(撮影・佐藤成)

パリ五輪サッカー女子日本代表なでしこジャパン(FIFAランキング7位)が3日、準々決勝で米国(同5位)と対戦する。

過去39試合の対戦ではわずか1勝と、立ちはだかる高い壁だが、11年女子W杯決勝で劇的なPK勝利を収めた歴史もある。オンラインで前日取材に応じたMF宮沢ひなた(24=マンチェスター・シティー)は優勝したW杯の再現を誓った。

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大舞台で強敵を破り、歴史をつくる。史上最多4度の金メダルを誇る米国との対戦成績は39戦1勝8分30敗と分が悪い。直近では4月のシービリーブス杯で1-2の逆転負けを喫した。それでも宮沢は「この壁を突破するのは難しいし、簡単なことではないけど、今の自分たちなら絶対にできる。皆の力を合わせてチャレンジするだけ。ぶつかるだけ」と自信を示した。

目標達成のため、女子サッカーの未来のために倒さなければならない敵だ。宮沢の脳裏に焼き付いているのはやはり11年の女子W杯決勝。伝説の試合をイメージしながら「ここを破らないといけないと思いますし、すごく大きな一戦になるかなと思います。女子サッカー界としてすごく大きな一戦」と位置づけた。

8強の壁を超えて、メダルへ近づく。近年のメジャー大会では、21年東京五輪、23年女子W杯でともに準々決勝敗退。自身も昨年はW杯得点王に輝いた喜びよりも負けた悔しさの方が上回ったという。東京大会は不出場だが「ベスト8の壁を破れず世界との差を感じた」。そこから1年。チームとしても個人としても積み上げてきたものがある。

昨年のW杯で得点王になり、注目度は増した。世間からの見られ方も変わり、相手からも警戒されるようになった。負傷明けで臨んだ夢の舞台。1次リーグ3戦で徐々に90分間走るゲーム体力も戻ってきた実感がある。中2日の連戦で負傷離脱者も出るなど難しい状況だが、「総力戦」と歯を食いしばる。「もっとこれから厳しい戦いになると思いますけどゴール前での意識を上げていきたい。どちらかというと楽しみ」。背番号7が本領発揮し、チームを4強へ導く。【佐藤成】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【なでしこ】宮沢ひなた「女子サッカー界としてすごく大きな一戦」米国戦へ11年W杯の再現誓う