パリ五輪サッカー男子日本代表に合流したバックアップメンバーのMF山田楓喜(撮影・佐藤成)

【ボルドー(フランス)20日(日本時間21日)=佐藤成】パリオリンピック(五輪)男子サッカー日本代表が1次リーグ初戦と第2戦の開催地ボルドーで入り後初のトレーニングを行った。バックアップメンバーとして19日に合流したMF山田楓喜(23=東京ヴェルディ)がいきなりフルメニューを消化した。

4~5月のパリ五輪アジア最終予選兼U-23アジア杯カタール大会で2得点1アシストと活躍するも、大会後に心身の不調で約2週間、休養した。正規メンバーから漏れるも、大会規定の変更で、バックアップメンバーの入れ替えが緩和されたことを受けて、チームへの帯同が決まった。心境を問われると「なんか特別な感じとかも特にない。いつも通り」ととひょうひょうと答えた。さらに「別にバックアップメンバーという形では入っているとは思ってないんで。もう初戦から、最初から出るつもりでいるし、チーム勝たせる準備はできています」と山田節で語った。

五輪は1度頭から消したものだった。U-23アジア杯後に異変に気づくと、五輪が迫った中で休むことを決断した。「これから30歳、35歳までこうプロフェッショナルでやっていくと考えたら、ここで無理せず、1回勇気ある決断をして、ここで休もうという、思い切った決断を心でもできたし、自分でも判断できた」と振り返った。

思い出したくない時期だ。思うように体が動かず、すぐに息が上がる。ベッドから起きるのも辛かった。「(最終予選で)張り詰めた状況でのあれやったんで、もう多分ちょっとなんか、頭のなんか変な糸が切れたんかなと」。休む決断に踏み切った。

実家に帰ったり、旅行をしたりして、リフレッシュをした。サッカーから離れ、クラブの試合も一切見なかった。英気を養い、2週間で復帰すると大舞台に間に合った。「今まで積み上げてきたものを、チームとしてやってきたものを出すのは前提」としつつ「こういう大会になってくると1つのセットプレーやったり、止まってるボールが重要になってくるんで、それはアジアカップの時もそうでしたけど、それより多分必要になってくると思うので、そこでは違い出せるかなと思っていますね」と悪魔の左足をさく裂させる。チャンスを待つつもりはない。「自分でそのチャンスをつかみに行くだけ」と力強い山田が戻ってきた。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【五輪代表】合流MF山田楓喜が初日からフルメニュー「初戦から出るつもり。チーム勝たせる」