C大阪戦前日練習でウオーミングアップする宮本(左)(撮影・小林忠)

J1のアルビレックス新潟は20日、アウェーでセレッソ大阪と対戦する。先発起用が予想されるMF宮本英治(25)は19日の練習後、聖籠町のクラブハウスでの会見に出席するはずだったが会場を勘違い。急きょ、移動便への搭乗前に、新潟空港で取材に応じた。

10日に行われたJ2V・ファーレン長崎との天皇杯3回戦で、5月3日のサンフレッチェ広島戦で負った左眼窩(がんか)底骨折から実戦復帰したばかり。フェースガードをつけて出場を続けるが、中盤の底から相手に見つからないよう前線に飛び出し、J1初ゴールを奪ってチームを3試合ぶり勝利に導く強い覚悟を示した。

会見場から“消えた”宮本。チームスタッフも「いつの間にか、1度帰宅したみたいで…」と話すなど、その姿を見失った。これが試合なら、まるで、プルアウェイ(相手の視線から消え、隙を突く動き)-。相手を幻惑する大きな効果が見込めそうだ。

この日は単なる勘違い。チームは敵地移動前に新潟空港で試合前日会見を行うことがあるため、「今日もここ(空港)で(対応)すると思っていました」と申し訳なさそうに取材に応じた。今季J2いわきFCから完全移籍で加入。松橋力蔵監督(55)の信頼を得てサガン鳥栖との開幕戦からボランチの定位置をつかんだ。手術も受けたけがからの復帰後の公式戦2試合はともに途中出場だが、「前期(4月7日の対戦は0-1で)負けているので、しっかり勝ってリーグ中断に入りたい」と誓った。

C大阪は現在、9戦負けなしと好調。2連敗中の新潟とは対照的だが「ここ数試合とは違うアルビを見せられると思う。2列目からも積極的にゴールを狙う」。相手守備陣の視線の外からひょっこり現れ、決定機を生かしたい。【小林忠】

○…右ウイングで先発する見込みのMF松田詠太郎(23)は、スピードを生かした縦突破からの右足クロスなど、プレーの鋭さが増している。今週初めの練習後にはDF舞行龍ジェームズ(35)、DFトーマス・デン(27)とランニングしながらポジティブな助言を受け、自身の武器を再確認した。今季ここまでノーゴールだが、「自分の良さをどの位置、タイミングで出すか。いい判断をしながら強気に仕掛け、結果を出す」と気合十分に話した。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【新潟】前日会見場から“消えた”!?「違うアルビを」MF宮本英治、試合でもひょっこりゴール狙う