パリ五輪初戦パラグアイ戦に向けて調整するサッカー男子日本代表(撮影・佐藤成)

【マルモール(フランス)19日=佐藤成】パリ五輪サッカー男子日本代表が事前合宿を打ち上げた。フランス戦翌日のオフを挟み、リカバリーを中心にトレーニングした。合宿地のマルモール総合運動公園は98年にフランス代表が事前合宿で使用し、W杯優勝まで駆け上がった。縁起の良い施設で最終調整を終え、初戦の地ボルドーへ出発。24日にパラグアイ戦を迎える。

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合宿最終日に現れた選手、スタッフの服装はすでに五輪モードに切り替わっていた。20日からはIOC管轄で活動することとなるため、左胸の日本サッカー協会(JFA)エンブレムが日の丸になったウエアを着用していた。MF佐藤恵允(22=ブレーメン)は「もういよいよ始まるという感じですね」と初戦に向けて気持ちを高ぶらせた。

事前合宿地のマルモール総合運動公園は、勝利の神様に愛された施設だ。古くは84年にフランスがプラティニらを擁して欧州選手権を初制覇した時に合宿地として使用。ジダンらがW杯初優勝を飾った98年にも同国が事前合宿を行った。

マルセイユ市街地から車を約1時間ほど走らせた郊外にある複合運動施設で、周囲には陸上トラックやビーチバレー場などもある。自然に囲まれ、騒がしさとは無縁。MF川崎颯太(22=京都)は「サッカーに集中するだけだった。リフレッシュも必要ですけど、おのおのできることをやれた」と満足げだった。

同施設で長くグランドキーパーを務めるエリック・ジレスさん(48)は、記者控室の階段に記された98年優勝メンバーであるジダンやアンリ、デシャンらサインを得意げに指さし、「日本はとても興味深いチームだ。レベルの高い選手がそろっている。メダルを取っても驚きではない」と躍進に太鼓判を押した。施設の歴史を知ったMF三戸舜介(21=スパルタ)は、「そうなんですか! じゃあできるかもですね、優勝。頑張ります!」と笑顔で移動バスに乗り込んだ。「パワースポット」でエネルギーをチャージし、目標の頂点に向けて突き進む。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【五輪代表】勝利の神様に愛された施設で準備完了!事前合宿打ち上げ「いよいよ始まる」佐藤恵允