町田に加入し、メディア取材に応じ他DF杉岡大暉

FC町田ゼルビアに期限付き移籍で加入したDF杉岡大暉(25)が、優勝を目指すチームにあって「新しい風を吹かせる」と誓った。

18日、町田市内のクラブハウスで練習後にメディア取材に応じた。湘南ベルマーレから加入し、この日が全体練習への合流2日目だった。「すごいいい雰囲気です。いいチームに来れたなと思います。違和感なくやれていると思います」。

町田に加わった理由について問われると「シンプルにJ1優勝を争っているチームからオファーをいただいた。勝負したかったし、優勝を目指せるチームというのは決め手でした」と説明した。

湘南で今季前半戦はレギュラーとして活躍していたが、次第に出場機会が減っていた。リーグ戦の出場は15試合。日本代表でも5試合の出場歴があり、実績は申し分ない。25歳の働き盛りだけに、ベンチに座っておくにはもったいない選手だ。

町田のイメージについて問われると、「勝つことに徹底していて、シンプルに手堅いイメージはありました。やろうとしているのは見えていましたし、ロングボールばかりということでもないし、ネガティブな印象はない。みんな攻撃でも伸び伸びとやっていますし、縛りはない。ただ守備は細かくやっている。それが結果に表れていると思います」と見解を述べた。

黒田剛監督についても「怖いイメージがありましたけど、全然話しやすいです」と笑顔。強度の高いサッカーが持ち味とする町田のサッカーはネガティブな文脈で語られることが目立つが「フォーカスされますけど、J2から上がってきて注目されているからだと思います。他のJリーグの選手は町田に対して悪いイメージは持っていないし、僕は(首位を走っていて)すごいなと思っていた方でした」と率直に話した。

左利きであり、パンチの効いた強烈なキックを武器にクロス、シュートと見どころは多い。「左利きはチームいいないと思うので、そこを前面に出したい。自分の特長を出すことが大事。それがチームのいい方向に行く。クロスだったり、シュートだったり、左サイドを活性化させたい」。

現在、39分の23節を終えて2位に勝ち点5差で首位に立っている。まだまだ予断できないが、チームはここ6試合は4勝2分けと負け知らず。優勝を現実のものとするためにも、実績ある杉岡にかかる期待は大きい。

「優勝争いしているチームで試合に出るだけで評価される。チャンスをもらえたので結果を出したい。首位なのでプレッシャーはありますけど、相手も対策してくるので新しい風を吹かせたい」と誓った。

また、黒田監督が杉岡について期待を口にした。

青森山田高の監督時代、杉岡のいた市船橋(千葉)は有力選手をそろえてインターハイを制したことを覚えている。「人に強いし、空中戦も強い。左足のクロスの質も高いし、いろんなことができる選手」と評価した。

町田の現状だと、左サイドはDF林がリーグ戦全試合に出場と不動だった。しかし負傷やカードの累積で出場できなくなった場合、替えがおらず不安点だった。そこへ杉岡が入り、ポジション争いすることによってチーム力も高まる。

「(林を)奮起させる意味でもいいし、3週間後にどっちが試合に出ているか。それに182センチあるので、(右の)ヘンリー(望月)と並べればDFラインは高さに強くなる。今は映像も見せながら町田のサッカーについてレクチャーしている」

J1昇格1年目で優勝という史上初の偉業へと向かう町田にとって、杉岡の加入は大きなメリットを生みそうだ。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【町田】湘南から加入の杉岡大暉「優勝を目指せるというのは決め手」「ネガティブな印象ない」