レアル・マドリード入団式に出席した、キリアン・エムバペ(ロイター)

フランス代表FWキリアン・エムバペ(25)のレアル・マドリード入団式に、8万5000人のサポーターが集まった。

エムバペは16日午前中に練習場のシウダー・レアル・マドリードでメディカルチェックをパスし、フロレンティーノ・ペレス会長同席で、29年までの5年契約書にサインした。その後、サンティアゴ・ベルナベウに移動して背番号9のユニホームを着て、満員のサポーターの前に姿を見せた。

エムバペは「レアル・マドリードでプレーすることを長年夢見てきた。僕は幸せな青年だ。初日から僕に信頼を寄せてくれたフロレンティーノ・ペレス会長に感謝したい。いろんなことがあったけど感謝しているよ。また、僕がここにいることを可能にしてくれたすべての人たちにも感謝している」とお礼を述べた。

その後、記者会見を行い「レアル・マドリードの選手になれるというのは名誉なことだ。それは僕にとっても家族にとっても歴史的なこと。これは僕が8歳の時に家族からプレゼントされたもので、レアル・マドリードに戻ると約束したんだ」と記者会見場に幼少期から大事に取っていたサンティアゴ・ベルナベウの小さな模型を持ち込み、子供の頃からの夢だったことを伝えた。

過去の加入間近という報道に関しては「2年前や3年前に契約寸前だったのは事実だけど、でもそれはもう過去のこと。僕は今を生きている」と認めていた。プレーしたいポジションについては「監督が望むところでプレーするつもりだ。僕は前線の3つのポジションでプレーできる。一番大事なのはフィジカル的にもメンタル的にも良い状態であること。どこでプレーするかはささいな問題で、僕にとってはどうでもいいことだ。今朝、監督に会ったけど、どこでプレーするかについては話さなかった」と説明した。

R・マドリードサポーターとしての最初の思い出については「たくさんあるけれど、フランス人としてはジダンがとても重要だ。それから僕のアイドルはクリスティアーノ(ロナウド)だったので、彼の試合はすべて見ていたよ」と振り返った。

エムバペはR・マドリード加入をあきらめたことは一度もなかったという。「間違いなくいつかその瞬間が訪れると確信していた。パリを離れたらR・マドリードに加入するといつも思っていたんだ。多くのクラブからオファーがあったし、サッカーでは何が起こるか分からないけれど、僕は今日、R・マドリードの選手でいられて本当に幸せだ」と語っていた。

また、強く加入を求められたR・マドリードの選手について「それはフランス人選手だ。またビニシウスがメッセージをくれて、前線で一緒にプレーしようと言ってくれた」と明かした。

目標となる欧州チャンピオンズリーグ優勝とバロンドール受賞については「僕は今、タイトルを獲得するのに最高の場所にいるが、チームにフィットすることが最優先だ。それが鍵になるし、その他のことは自ずとやって来るだろう」と、今回の移籍がベストの選択肢であることを強調した。

ユニホームも飛ぶように売れた。スペイン紙マルカは「ユニホーム販売初日に、すでに数カ月分のユニホームが売れた」と報じた。クラブのオンラインストアがダウンし「配送に最大4~6週間遅延される可能性がある」との案内文も掲示された。(高橋智行通信員)

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 FWエムバペ「長年夢見てきた」レアル・マドリード入団式に8万5000人のサポーター