前半27分に先制点を決める新潟明訓・斎藤(中央)(撮影・小林忠)

<高円宮杯JFAU-18サッカープリンスリーグ北信越1部:新潟明訓3-1北越>◇13日◇第12節第1日◇新潟明訓高校グラウンド

新潟明訓がホームで北越(新潟)を3-1で下し、2連勝で首位をガッチリとキープした。

前半27分、FW斎藤瑛太(3年)がゴール前のこぼれ球を左足で押し込み先制。同42分にPKで追いつかれたが、後半23分にFW大森健司(3年)がヘディングシュートを決めて勝ち越し、同31分にMF鈴木快空(2年)が試合を決定づけた。次節は中断明けの9月7日に敵地でツエーゲン金沢ユースと対戦する。

新潟明訓のエースが一瞬の隙を見逃さなかった。斎藤は0-0前半27分、鈴木の左クロスをキャッチし損ねた相手GKのミスをかっさらうと、体を倒しながら左足で先制点を決めた。「(鈴木が)顔を上げた瞬間、相手最終ラインとGKの間に入り込むことは意識していた。久しぶりに点を取れて良かった」。今季5得点目を奪ったセンターFWはその後も最前線で攻撃の的となり、チームの推進力を引き出した。「この一戦に懸ける思いは強かった。全員でつかんだ勝ち点3」と汗を拭った。

勝ち越し点を奪ったのは右ウイングの大森。1-1の後半23分、逆サイドから上がった滞空時間の長いクロスにファーサイドから走り込み、打点の高いヘディングシュートをたたきつけた。「コーチから得点を取れる位置に入り込むよう言われていた。クロスが来た瞬間『もらった』と思いました」と狙い通りの今季3得点目を振り返った。大森は開幕からの無敗を止められた第10節日本文理(6月29日、0●1)で決定機を外していただけに、「今日はどうしても結果が欲しかった。うれしい」と笑顔を見せた。

同リーグ2部から1年で1部に復帰した今季は12試合を終え、7勝4分け1敗の勝ち点25で首位を走る。坂本和也監督は「リザーブの選手を含め誰が出てもプレー強度が落ちない」とチームの成長を喜ぶ。この日はPKで1失点したが、福原快成(3年)と加藤祐羽(2年)の2センターバッグが安定した守備を見せ、左DF勝天嶺(3年)は積極的な攻撃参加と、高精度のセットプレーで好機を演出。途中出場のFW椿泰一郎(3年)はスピードに乗ったドリブルで左サイドを活性化させた。

リーグ戦は夏の中断期間を挟み9月に再開する。今季、北信越からプレミアリーグ参入戦への出場権は2枠から1枠に減り、優勝チームのみに与えられる。斎藤は「先輩たちが1部で戦うチャンスを与えてくれたので、自分たちの代で初昇格して後輩たちに高いレベルで戦わせてあげたい」と気合十分で話し、続けて「得点王と優勝は絶対。残り全部勝って、必ず参入戦に導きます」とエースとしての自覚を示した。【小林忠】

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 新潟明訓が2連勝で首位キープ 北越との県勢対決を3-1で制す プリンス北信越1部