横浜に新加入したトーゴ代表MFジャン・クルード

横浜F・マリノスに新加入したトーゴ代表MFジャン・クルード(20)が13日、横須賀市内のクラブハウスで入団会見に臨んだ。

UAE1部アルナスルSCから加入した。ただ直近の23-24年シーズンはレンタルでウクライナ1部FCゾリャ・ルハンシクでプレー、そこはアビスパ福岡のイラン人FWザヘディも今春まで所属していたクラブだ。

まずJリーグ移籍を決断した理由として「自分を成長させる意味で、いいリーグと言われているところに行きたかった。マリノスがアジアの中でビッグクラブの1つだったのは大きな理由。選手のレベルも高い」と話した。

トーゴ出身で憧れは、チェルシーなどで活躍したコートジボワール代表FWのディエディエ・ドログバ。少年時代は自身もFWだったが、現在は中盤の底やサイドアタッカーとしてプレー。

国際Aマッチ9試合のトーゴ代表ではレギュラーとして活躍。「3-5-2の5枚の左に入っている。攻撃の時はウイングになって守備の時は5枚の後ろになっている」。ウクライナのゾリャ・ルハンシクではセンターバックを務めたこともある。

そのウクライナと言えば、ロシアの侵攻を受けて今も戦火に怯えている。どう現地で過ごしたのか、そこを問われるとこう話した。

「本当に戦争下にあるので、普通にリーグが行われる時もあれば。試合が始まって5分たって中断して、中に入れとなって、1時間くらいして試合再開して、また5分くらいして中断することもあった。日によって、普通にサッカーができることもあれば、できないこともあった」

さらにこう続けた。

「ウクライナでやるにあたって、危険がないと話をもらっていた。ただ万が一があるので家族はUAEに残していきました。家族が近くにいない、国としてもそういう状況下なので、プレーすることに悲しみや恐怖を感じたこともありました」

並行して戦っていたアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)の激戦後、横浜は現在リーグ戦4連敗中と苦しんでいる。ジャン・クルードにかかるサポーターの期待は大きい。「まずはここに来られたことは光栄です。今マリノスを応援してくれている人に、より幸せな気持ちになってほしい。来る前からSNSでメッセージをくれていたので、幸せにした」。

そして戦闘態勢は整っている。「いつでも準備はできている。監督にもそう伝えている。呼ばれればいつでも行きます」。

引き締まった表情とボディーで45番のユニホームを披露したジャン・クルード。現在リーグ13位とあって、後半戦巻き返しの起爆剤となることを誓った。

情報提供元: 日刊スポーツ
記事名:「 【横浜】戦火のウクライナでプレーしたジャン・クルード「プレーすることに悲しみや恐怖あった」