【ロンドン時事】サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会閉幕から10日余り。元ブラジル代表のペレさんの死去を受け、世界中の現役、往年の名選手らから追悼の声が次々と寄せられた。W杯の熱気が冷めやらぬ中、サッカー界は深い悲しみに包まれた。 W杯で悲願の優勝を達成したアルゼンチンのメッシは「安らかにお眠りください」とSNSにつづり、ペレさんとのツーショット写真を添えた。ペレさんはW杯決勝後、「メッシは彼の軌跡に値する初のW杯を手にした。ディエゴ(故マラドーナさん)も今、ほほ笑んでいる」とインスタグラムで祝福していた。 W杯得点王のフランスのエムバペは「サッカーの王様はわれわれの元を去ったが、彼の遺産は決して忘れ去られることはないだろう」。ポルトガルのロナルドも「永遠の王様ペレに『さようなら』と言うだけでは、今この瞬間にサッカー界を包んでいる痛みを表現することはできない。彼の記憶はサッカーを愛する一人一人の中で永遠に生き続けるだろう」と、それぞれSNSで悼んだ。 元イングランド代表で1966年W杯優勝に貢献したハースト氏(81)はツイッターで、「私にとってペレは史上最高の選手であり続ける。彼と一緒にピッチに立てたことを誇りに思う」と感謝の言葉を記した。 国際サッカー連盟(FIFA)のインファンティノ会長も談話を発表。ペレさんが活躍した当時は「残酷であり、ペレは頻繁に手荒い扱いを受けていた。しかし、彼は常に模範的なスポーツマンであり、対戦相手に心から敬意を払っていた」と回想。「彼はブラジル、南米、世界中の人々の認識をより良い方向に変えた。彼の遺産は言葉で言い表すことはできない」と多大な功績に敬意を表した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕国際サッカー連盟(FIFA)の年間表彰式で、FIFAバロンドールを受賞したメッシ(手前左から2人目)と記念写真に納まるペレさん(同3人目)。手前右はネイマール=2012年1月9日、スイス・チューリヒ(AFP時事) 〔写真説明〕国際サッカー連盟(FIFA)年間最優秀選手賞を受賞したロナルド(右)を祝福するペレさん=2009年1月12日、スイス・チューリヒ(AFP時事)