第99回東京箱根間往復大学駅伝競走(来年1月2、3日)に向け、東京五輪男子3000メートル障害7位入賞の三浦龍司(順大)とスーパールーキーの佐藤圭汰(駒大)が火花を散らしている。2人は京都・洛南高の先輩、後輩でライバルとして互いの名前を挙げた。出雲駅伝、全日本大学駅伝は同じ区間を走り、区間記録で佐藤が連勝。箱根でも直接対決となれば、三たび注目を集めそうだ。 出雲の2区では、2人とも従来の区間記録を破って佐藤が区間賞、三浦は4秒差の2位だった。全日本の2区でも佐藤はこれまでの区間記録を上回って2位となり、三浦は3位。チームとしては駒大が2冠を飾った。 3000メートル障害が主戦場の三浦は、今夏の世界選手権(米オレゴン州)で予選落ちに終わったが、最高峰のダイヤモンドリーグ(DL)では上位選手によるファイナルに進出して4位。世界トップレベルの戦いを重ね、「独特の緊張感で、精神的に成長した部分が大きい」と自信を深めた。 ロードの駅伝シーズンはトラックに比べ距離が大幅に伸びるが、「息の長い選手になる上で必要な基礎を強化できる期間」と捉えている。箱根は走った経験のある1区か2区での起用が濃厚。2学年下の佐藤を意識し、「これまでの走りより良いパフォーマンスをして、正々堂々と戦っていけたら」と意気込んだ。 佐藤は昨季、3種目で当時の日本高校記録を塗り替え、今春駒大に入学。5月には5000メートルでU20(20歳未満)日本記録を更新し、夏のU20世界選手権にも出場した。 「三浦さんができるなら自分もできる」と世界の大舞台での飛躍を目指す18歳。20キロを超える距離への対応にも自信を示し、「駅伝では絶対に負けないぞと意識している」と闘志を燃やした。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕全日本大学駅伝の2区で、創価大の葛西潤(左)と競り合う駒大の佐藤圭汰=11月6日、三重県桑名市 〔写真説明〕箱根駅伝に向けて調整する順大の三浦龍司(順大提供)