最後もやはりこの男だった。ジェイテクトの不動のエース、西田が強打で優勝を決めた。歓喜の輪に加わって喜びを分かち合い、「1回の優勝かもしれないけど、大きい思い出になった」と感慨深げに語った。 昨季はイタリアでプレーし、古巣に復帰。10月のVリーグ1部(V1)開幕の約2週間前から高熱に悩まされた。新型コロナウイルス検査では陰性が続いたが、リーグ戦を3週間ほど休養。「バレーボールをやめざるを得ない状況を想像してしまった」。原因は分からないまま、平熱に戻ったという。 苦難を乗り越え、この日は両チーム最多の21得点。完勝に大きく貢献した。第2セットには連続サービスエースを決めてほえた。 柳田、関田ら新戦力が多いチームは大きな自信を得た。西田は「全員がチームにフィットしてきた。ジェイテクト自体も、個人としても良くなると思う」。現在6位に甘んじているV1で巻き返しを図る。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕男子決勝・東レ戦の第1セット、スパイクを放つジェイテクトの西田(奥)=17日、東京体育館