スイスにとっては収穫の乏しい一戦だった。「私たちの本来の姿ではなかった」とシャキリ。攻守においてポルトガルに差を見せつけられた。 序盤から高い位置でのプレスを仕掛けるうち、徐々に動きが落ちていった。先に崩れたのは守備陣。2トップに入ったシャキリは下がって対応せざるを得なくなり、効果的なカウンターも生まれなかった。 昨年は欧州選手権でフランスを破って8強入りし、W杯欧州予選ではイタリアと同組で1位通過。期待を背負っただけに、ジャカは「国のために特別なことを成し遂げたかった」と悔しさをにじませた。 ヤキン監督は「強豪チームはこれまでに選手を休ませることができていたが、われわれには元気がなかった」と指摘。「黄金世代」とも呼ばれた30歳前後のジャカ、シャキリらが軸となるチームに、余力を持って戦う層の厚さはなかった。 エンボロは計2得点を挙げたものの、全体的には若手が目立たなかった今大会。指揮官は「この敗戦は忘れ、前を見なければならない」と言葉を絞り出した。 (ルサイル時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕ポルトガル戦で大敗を喫し、ピッチを後にするスイスの選手ら=6日、ルサイル(EPA時事)