一度火が付いた攻撃陣は止められない。イングランドが抜群の破壊力を示して、アフリカ王者のセネガルを圧倒。鮮やかな連係から次々とゴールを生み出した。 序盤はスペースを見つけられずにてこずったが、流れるようなパスワークでこじ開けた。前半38分。左から崩してベリンガムがペナルティーエリア内に入り、低いクロスにヘンダーソンが合わせて均衡を破った。これを合図に畳み掛けた。 前半ロスタイムに再びベリンガムが自陣からドリブルで持ち上がり、フォーデンへ縦パス。これをワンタッチで右へはたき、もらったケーンが待望の今大会初ゴールをマークした。後半12分にはサカが今大会3得点目で駄目押し。主将のケーンは「成熟した姿を見せることができた。素晴らしいチームプレーができた」と自賛した。 ここまで4試合で8人がゴールを決め、計12得点。前線に高い決定力を誇るタレントがそろい、流れの中で多彩な顔ぶれがネットを揺らす。4位だった前回大会に記録したイングランドの1大会最多得点に並んだ。サウスゲート監督は「非常に優れたパフォーマンスだった。自信を持ってプレーしている」と目を細めた。 守っては3試合連続無失点。攻守一体となり、2大会連続の8強入りを決めた。勢いに乗って準々決勝では前回覇者のフランスに挑む。指揮官は「大きな試練だ。自分たちの最高のレベルを発揮しなければならない」と気合を入れた。サッカーの「母国」のプライドを胸に立ち向かう。 (アルホル時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、先制ゴールを決め、喜ぶイングランドのヘンダーソン(左)=4日、アルホル(AFP時事) 〔写真説明〕前半、ゴールを決め、喜ぶイングランドのケーン=4日、アルホル