ポルトガルに開始早々に先制を許しても、韓国は逆転できると信じていた。神戸などでプレー経験のある鄭又栄は言う。「日本もそういう試合をしていた。日本はアジアのライバル。本当に力になった」。日本がスペインに逆転勝ちした一戦をチームでテレビ観戦し、勇気づけられたという。 前半27分に追い付き、後半は孫興民が次々と好機を演出。終了間際、ついに実った。孫興民が自陣からドリブルでペナルティーエリア付近まで持ち上がり、DFの股下を通してラストパス。これを黄喜燦がきっちり決めて、勝利をつかんだ。 トットナムに所属する孫興民は昨季、イングランド・プレミアリーグでアジア人初の得点王に輝いた絶対的エース。11月に顔面を骨折して手術を受け、フェースガードを着用して臨んでいる。黄喜燦も同リーグのウルバーハンプトンでプレー。脚のけがで第2戦までは治療を優先し、大一番に合わせてきた。ともに勝負強さは圧巻だった。 新潟でプレーした金珍洙は韓国の強さを「ワンチーム」と言い、結束力を強調。「アジアがどんどん強くなると世界に見せたい」と言った。日本、オーストラリアと共に、決勝トーナメントでも快進撃を見せるつもりだ。 (アルラヤン時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕ポルトガルに勝利し、喜ぶ韓国の孫興民=2日、アルラヤン(AFP時事) 〔写真説明〕後半、勝ち越しゴールを決める韓国の黄喜燦(中央)=2日、アルラヤン(AFP時事)