予期せぬ敗戦だったのだろう。スペインのルイスエンリケ監督は記者会見で不満を隠そうとしなかった。「きょうは満足していない。(1次リーグを)通過はしたが、何も祝うことはない」と厳しい表情で語った。 決勝トーナメント進出へ有利な状況で試合を迎えたものの、先発メンバーは大きく入れ替えなかった。前半11分にモラタが先制ゴール。さすがのパス回しで主導権を握り続けたが、後半の立ち上がりに集中力を欠いて連続で失点をした。 後半に入り、同時刻開始の試合でコスタリカがドイツに対して一時リードを奪ったことが伝わったのか、尻に火が付いたようにゴールに迫った。しかし日本のブロックを崩せない。結果的にドイツの逆転勝ちに救われた。スペインメディアは自国代表のプレーではなく、他会場の経過を見て「アレマニア(スペイン語でドイツの意味)!」と歓喜の声を上げていた。 決勝トーナメントは負けたら終わり。指揮官は「タフな試合に備えないといけない」と戒めるように言った。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕前半、先制ゴールを決めるスペインのモラタ(左から2人目)=1日、ドーハ