いつまでもメッシ頼みではいられない。強い決意を抱くアルゼンチンの若き精鋭たちが、エースのミスをカバー。ポーランドを圧倒した。 前半39分、先制のチャンスでメッシがPKを止められた。不穏な空気を吹き飛ばしたのは、23歳のMFマカジステルだ。0―0の後半開始直後、モリナの右からの低いクロスをゴール左隅へ流し込んだ。待ち望んだ先制ゴール。メッシも歓喜の輪に飛び込んだ。 重圧から解き放たれたチームは一方的に攻め立てた。後半22分には、ペナルティーエリア内でパスを受けた22歳のFWアルバレスがゴール右上へ突き刺し、勝利を決定付けた。「私のミスの後、チームはより強くなった」。35歳の主将メッシは感謝を口にした。 サウジアラビア相手に衝撃の逆転負けから始まった1次リーグ。第2戦はメッシが1得点1アシストとけん引して、メキシコを撃破。負ければ敗退だった最終戦では次世代を担うアタッカーが躍動した。終わってみればC組首位で5大会連続の突破を決めた。 マカジステルは言う。「納得のいくパフォーマンスだった。以前のようなチームに戻れた」。結束してどん底からはい上がった南米王者。選手の目に自信が宿っていた。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、ゴールを決めて喜ぶマカジステル(中央左)らアルゼンチンの選手=11月30日、ドーハ(AFP時事) 〔写真説明〕後半、ゴールを決めるアルゼンチンのアルバレス(左端)=11月30日、ドーハ(ロイター時事) 〔写真説明〕前半、PKを蹴るアルゼンチンのメッシ。ポーランドのGKシュチェンスニに止められた=11月30日、ドーハ