2002年日韓大会以来のW杯優勝を目指すブラジルが連勝を飾り、1次リーグ最終戦を待たずして決勝トーナメントに駒を進めた。スイスの堅い守備を崩しての勝利。後半38分、決勝点が生まれた場面で見せたパスワークは圧巻だった。 左サイドのビニシウスから中央のロドリゴを経由して、フィニッシュはカゼミロ。スイス守備陣の意表を突くタイミングのダイレクトシュートで豪快にゴールネットを揺らした。チチ監督は「彼はサプライズの要素になる選手」と手放しで喜んだ。 カゼミロはアンカーとして中盤の守備を支えるスペシャリスト。前回大会はチームが敗れた準々決勝に累積警告で出場できず、悔しい思いをした。30歳で迎えた今大会も、持ち前の球際の強さを発揮。「ゴール前でシュートを打つ機会は重要なことだが、自分の役割は守備をして中盤を助けること」。攻守にわたる活躍で勝利に貢献し、マンオブザマッチに輝いた。 チームは初戦で右足首の靱帯(じんたい)を損傷したネイマールを欠く苦しい状況。それでも、スター軍団はエースの穴を埋めてしっかり勝ち切った。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、先制ゴールを決めたカゼミロを祝福するブラジルの選手=28日、ドーハ(EPA時事) 〔写真説明〕後半、先制ゴールを決め喜ぶブラジルのカゼミロ(中央)=28日、ドーハ(AFP時事)