攻めあぐねていた日本に明らかな変化をもたらしたのが三笘だ。日本の切り札は「どんどん仕掛けていけと言われた」。ボールを持つと何かを起こしそうな雰囲気にあふれていた。  後半17分にピッチへ。重心を下げてスペースを消してくるコスタリカ陣内に独特のリズムを刻むドリブルで進入した。「相手が2人くれば周りを使える」。複数に囲まれてもボールを失わない。先制された後の後半43分には、大外から中まで運んでゴール前へパス。この試合最大の決定機を演出した。  それでもこだわるのはあくまで結果。「暑くて、途中から出た選手が勢いを持っていかないといけないのは分かっていたが、パワーを与えられなかった」。試合後は反省の言葉が続いた。  森保監督はかつて「彼自体が戦術。個で打開できる選手だからこそ託している」と言ったことがある。逆転勝ちを収めたドイツ戦でも途中出場で同点の足掛かりになった。世界最高の舞台でも武器が通用することを示した。  決勝トーナメント進出は、最終戦次第。「次に勝てばいい話。どんな展開になってもチーム全員で頑張りたい」。相手は強敵スペインだが、臆せずに挑む。 (アルラヤン時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、ドリブルで攻め上がる三笘(手前)=27日、アルラヤン
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 変化もたらした三笘=ドリブルで決定機演出―W杯サッカー