出場32チーム中、国際連盟(FIFA)ランキングで最も低い61位のガーナが、同9位のポルトガルに食らい付いた。 前半、相手のボール保持率は6割超。中央に人数を配して危ないスペースを埋め、相手をじらしていった。両チーム無得点で折り返したが、アッド監督が「信じられない」と振り返ったPKの判定で先制を許す。決めたのは史上初の5大会連続ゴールとなったロナルド。会場の空気が一変した。 苦境で意地を見せたのが、ガーナを長年引っ張ってきたA・アユー。後半28分に左サイドを崩し、ゴール前に流れてきたところを押し込んだ。元代表選手の父を持ち、2010年南アフリカ大会での8強入りに貢献した32歳は「こういう大きな大会ではサプライズを起こせるものだ」。その気持ちを体現するような同点ゴールを奪った。 A・アユーが交代した直後、チームは守備が崩れて立て続けに2失点し、ベンチで水をたたき付けた。1点差に詰め寄った後、終了間際の相手ゴールキックに対し、FWが後ろからボールを奪いかかる場面もあったが、足を滑らせて果たせず。迫力十分の追い上げもあと一歩、及ばなかった。 (ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、ゴールを決めるガーナのA・アユー(中央)=24日、ドーハ 〔写真説明〕後半、ゴールを決め、喜ぶガーナのA・アユー(右)=24日、ドーハ(EPA時事)