格上のベルギー相手に善戦したカナダの中で、エースのデービスだけは表情が暗かった。「(FIFA)ランク2位のチームと戦うのは簡単ではないが、この大会は勝ち点3を取ることが全て」。試合開始早々のPK失敗を悔やんだ。 世界的GKクルトワにコースを読まれ、思わず天を仰いだ。カナダは初出場の1986年メキシコ大会で1得点もできず3連敗した。今大会はそれ以来の出場。チームと自身にとってのW杯初ゴールは手の届くところにあったが、悲願達成はお預けとなった。 ガーナの難民キャンプでリベリア人の両親の間に生まれ、幼少期にカナダに移住した22歳。バイエルン・ミュンヘンでは左サイドバック、代表ではより前めでプレーしサイドから起点になる。 チームは敗れたが、スピードを生かしたドリブルで果敢に攻めて存在感は発揮した。次は27日のクロアチア戦。「1次リーグを勝ち抜くためにはゴールを決めないといけないし、勝ち点3を取らないといけない」と自らに言い聞かせるように話した。 (アルラヤン時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕ベルギー戦でプレーするカナダのデービス(右)=23日、アルラヤン(EPA時事)