相手に1本のシュートも許さず、攻めては圧巻の7ゴール。スペインは非の打ちどころのない完勝でW杯をスタートした。 ゴールラッシュの口火を切ったのは前半11分。ゴール前のオルモが巧みにボールをコントロールしながら体を反転させ、最後はチップキックで仕留めた。さらにアセンシオ、F・トレスのゴールで加点し、30分すぎで3―0。早々に大勢は決した。 その後も攻め手を緩めることなく、後半ロスタイムにモラタが7点目。同国のW杯での1試合最多得点記録を塗り替えた。これまでは1998年大会のブルガリア戦で挙げた6点が最多だった。 W杯の初戦でつまずくことが多かった。最後に勝ったのは2006年大会のウクライナ戦で、優勝した10年大会はスイスに0―1で敗戦。14年大会はオランダに1―5で大敗し、ショックを引きずったまま2連敗して1次リーグで敗退した。 それだけにルイスエンリケ監督は「その流れをきょう断った。コスタリカは手ごわいチームだが、われわれはあらゆる面で上回った」と満足顔。日本に敗れて後がなくなったドイツと対照的な好発進だが、「ドイツ戦でも勝ち点の計算などせず、勝ちにいく。戦い方を変えるつもりはない」と必勝を誓った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、ゴールを決めるスペインのF・トレス(中央)=23日、ドーハ(EPA時事)