サッカーのワールドカップ(W杯)2010年南アフリカ大会。1次リーグF組の初戦で王者イタリアを苦しめたのが、南米のパラグアイだった。伝統的に堅守を売りにするチーム同士の対戦で、FKから1点を先取。1―1の引き分けに持ち込んだ。 続くスロバキア戦では攻撃的に振る舞って快勝し、ニュージーランド戦は無得点ドロー。混戦のF組を首位で通過した。決勝トーナメント1回戦の日本との激闘は記憶に新しい。PK戦を制し、それまで3度はね返された16強の壁を越えた。準々決勝でスペインに屈したものの、5試合でわずか2失点と組織的な守備が光った。 イタリアは1勝もできず、まさかのF組最下位。4年間で世代交代が進まず、司令塔ピルロとGKブフォンがけがで十分にプレーできなかったことも痛かった。 02年日韓大会から18年ロシア大会までの5大会では、前回王者の苦戦が目立つ。1次リーグを突破したのは06年大会のブラジルのみ。カタール大会で連覇を目指すフランスはジンクスを破れるか。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕W杯南アフリカ大会、日本をPK戦の末破って8強入りを決めたパラグアイ(手前)。奧は日本の選手たち=2010年6月29日、プレトリア(AFP時事)