ヤクルトは守備の乱れでシリーズの流れを失った。第4戦からは連日、失策を記録。リズムを悪くして4連敗を喫し、球団史上初の2年連続日本一の夢は霧散した。 この日も1点のリードを許していた五回に乱れた。無死一塁から宮城と太田の連続バントに、村上やサイスニードが対応できず、アウトを取れずに満塁のピンチを招いた。宗を一ゴロ併殺打に仕留めたものの、中川圭の四球、吉田正の押し出し死球の後、杉本の左中間への飛球を塩見が追い付きながらも捕球できず、走者全員の生還を許した。 塩見らの好守もあって快勝した第3戦後に、高津監督は「うちは継投して勝っていくので、投手をはじめしっかり守らないと勝てるゲームも勝てない」と話し、改めて守備の大切さを実感していた。しかし、第5、6戦は九回に抑えのマクガフが悪送球から失点。そして3試合続けて失策で失点した第7戦で、厳しい現実を突き付けられた。 高津監督は「シーズン中も崖っぷちが多かった。ここまで来たら勝つしかない。勝つために全力を尽くす」と話していた。しかし、自滅という残念な形での終幕となった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕5回、オリックス・太田(左手前)の打球を追うヤクルトの村上(中央)とサイスニード(右)=30日、神宮 〔写真説明〕観客にあいさつするヤクルトの高津監督=30日、神宮