コスタリカが前評判を覆してワールドカップ(W杯)で過去最高の8強まで進んだのが2014年ブラジル大会。いずれも優勝経験のあるウルグアイ、イタリア、イングランドと同組の1次リーグを首位通過した快進撃は記憶に残る。GKナバスを中心に粘り強く守るスタイルは、現在のチームでも健在だ。 チームを率いるスアレス監督は3度目のW杯。06年ドイツ大会で南米の伏兵エクアドルを初の16強に導いた策士だ。コスタリカでは4バックと5バックを巧みに使い分け、相手によって前からプレスをかけたり、自陣に人数を割いて守ったりと戦い方を柔軟に変えてくる。日本としては過去3勝1分けと相性が良く、ドイツ、スペインと比べれば組みしやすい相手と言えるが、決して油断はできない。 ドゥアルテ、オビエドらが並ぶ最終ラインはゴール前でしぶとく体を投げ出してシュートをブロックしてくる。日本はある程度ボールを保持できそうだが、最後の部分の工夫は必要だ。ボールの失い方が悪ければ、カウンターを浴びて相手の術中にはまる。空中戦に強い選手が多く、セットプレーにも注意しなければならない。 主力の多くが30代。経験は豊富だが、体力面に不安がありそうで、日本との第2戦では初戦から大きくメンバーを入れ替えてくる可能性もある。9月に韓国、ウズベキスタンと行った強化試合では、先発をがらりと入れ替えて多くの選手を試した。35歳のナバスは所属のパリ・サンジェルマン(フランス)で今季公式戦出場なし。試合勘が戻らなければ、日本が付け入る隙は出てくる。(成績は24日時点)。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕国際親善試合、韓国の孫興民(奧左)と競り合うコスタリカのドゥアルテ(同右)=9月23日、韓国・高陽(AFP時事)