日本のエースがVリーグに帰ってきた。バレーボール男子日本代表の西田有志(22)が古巣のジェイテクトに今季復帰。新戦力が多いチームで3季ぶりの1部(V1)制覇を目指し、「代表と一緒で、個人の役割をしっかり全うすることが勝ちにつながる」と意気込んでいる。 昨季はイタリア1部のビーボバレンティアでプレーし、たんぱく質が豊富な鶏肉中心の食生活とトレーニングで肉体もパワーアップ。日本代表では強力なスパイクとサーブでけん引した。世界選手権は東京五輪金メダルのフランスに大接戦の末に敗れ16強にとどまったが、この試合で両チーム最多の31得点。ブラン監督は「世界レベルでも特別な選手」と称賛した。 海外でプレーを続ける選択肢もあったが、あえて1季のみでVリーグに戻った。「必要なものが日本にたくさんある。バレーだけではなく、他の部分でも力を出していきたい」。今後の競技人生も視野に入れた「追い込み」と表現する。 ポジションは、Vリーグで長身外国人選手の起用が主流のオポジット(セッター対角)。「日本人のオポジットが勝てなくてどうする」と言うように、世界を見据える点取り屋の自覚がある。 チームには代表セッターの関田誠大、前代表主将の柳田将洋らが新加入。「一番大切なのはしゃべり続けること」。意思疎通を重ねてミスを減らした先に、タイトル奪還があると信じている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕世界選手権決勝トーナメント1回戦のフランス戦でスパイクを打つ西田(左端)=9月5日、スロベニア・リュブリャナ(AFP時事) 〔写真説明〕Vリーグ開幕前の記者会見で意欲を語るジェイテクトの西田=18日、東京都中央区