36年ぶりに大舞台に帰ってくるカナダの命運を握るのが、若き快速コンビだ。21歳のアルフォンソ・デービスと、22歳のジョナサン・デービッド。新時代のカナダ・サッカーを先頭に立って引っ張ってきた。 デービスはガーナの難民キャンプでリベリア人の両親の元に生まれ、幼少期にカナダに移住。16歳の時、国籍を取得して史上最年少でA代表デビューを果たした。米メジャーリーグ・サッカー(MLS)のバンクーバーから2019年にバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)入り。ウイング選手だったが、左サイドバックにコンバートされてより速さが生かされた。19~20年、カナダ国籍選手として初めて欧州チャンピオンズリーグ(CL)制覇を経験。代表ではより前の位置に入り、サイドから攻撃の起点になる。 一足先に欧州に渡ったのが、ハイチにルーツを持つストライカーのデービッド。18年にヘント(ベルギー)に入団し、スピードと鋭い得点感覚でゴールを量産。20年夏にリール(フランス)に移り、加入1年目にカナダ選手としてフランス1部で歴代最多13ゴール(当時)を挙げる活躍を見せ、10季ぶりの優勝に貢献した。 デービスは盟友について「共にプレーするのは楽しい。ピッチ外では多くを語らないが、ピッチの中ではどこにいるか、いつボールが欲しいかが分かる」と信頼を寄せる。まずはW杯初得点、初勝利を狙うカナダの歴史を変える戦いに臨む。 (時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕国際親善試合ウルグアイ戦、突破を図るカナダのデービス(右)=9月27日、スロバキア・ブラスチラバ(AFP時事) 〔写真説明〕W杯北中米カリブ海予選のジャマイカ戦、ボールをキープするカナダのデービッド(中央)=3月27日、カナダ・トロント(AFP時事)