ヤクルト打線がCSファイナルステージ初戦で厚みのある攻撃を見せた。レギュラーシーズンでは相性の悪かった西勇を序盤で攻略。高津監督は「正直、阪神の投手陣から簡単に点を取れるとは思っていない」と話していたが、そんな不安を吹き飛ばす理想的な展開になった。 一回2死一、二塁からオスナの3ランで先制。二回と三回には進塁打で着実に好機を広げて得点し、六回にはサンタナが2ラン。自在の攻めで、大量リードを奪った。 三冠王の村上は2打数無安打。快音はなかった。それでも、ほかの選手が力を発揮すれば快勝できる強さがある。今季の174本塁打と619得点は、いずれも12球団トップ。本塁打は村上の56本を差し引いても118本で、これはパ・リーグトップの西武と同じ数字だ。 2年連続の日本シリーズ進出まで、あと2勝。主将の山田は「相手どうこうよりも、とにかく自分自身が、みんなが力を合わせて戦うだけ」と話していた通り、チーム一丸となっての幸先良い勝利となった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回、先制3ランを放つヤクルトのオスナ=12日、神宮