前夜の敗戦で最下位が確定した中日だが、個人タイトルを狙う選手にとっては大きな意味がある残り2試合。試合前の時点でリーグトップタイの155安打を放っていた高卒3年目、20歳の岡林が数字を積み重ねた。 DeNAの佐野らと最多安打を争う状況に、「どうなるか分からないが、何とか安打を重ねていきたい。自分のできることを必死にやる」との姿勢で臨んでいる。一回、速球をきれいに流し打って左前打。三回には低めに来たボール気味の変化球に食らい付いて安打数を増やした。 投手として入団したが、打撃センスを買われてすぐに外野手に転向した。昨季までは2年間で計30試合しか出場できなかったが、今季は開幕からレギュラーとして出続ける。2019年と20年に最多安打に輝いた先輩大島からの助言も得て、初タイトルを目指す。 前夜の試合後、立浪監督は「当然意識はしていると思う。あと2試合だから思い切ってやってもらいたい」と話していた。その監督が現役3年目にマークした155安打を超えたことも、誇れる記録となった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回、安打を放つ中日の岡林=30日、横浜