25日に岐阜市で行われた陸上の全日本実業団対抗選手権女子100メートル障害決勝で、福部真子(日本建設工業)が自身の日本記録を0秒09更新する12秒73(追い風1.1メートル)をマークし、来年8月の世界選手権(ブダペスト)の参加標準記録(12秒78)を突破した。今季前の自己ベストは2019年の13秒13だった26歳。驚異的なペースで記録を縮め、世界への再挑戦を見据えている。  予選は向かい風1.5メートルの条件下で13秒00の2組1着。決勝は追い風になるように、スタートとゴールの位置が逆になった。序盤から先行したが、隣のレーンには前日本記録保持者の青木益未(七十七銀行)。「絶対に抜かされないようにしないと」。どんどんリードを広げ、自身も驚くタイムをたたき出した。  背景に衝撃的な経験があった。7月の世界選手権(米オレゴン州)準決勝で、12秒82の日本新記録を樹立。だが、同じ1組はトビ・アムサン(ナイジェリア)が12秒12の世界新を出すなどハイレベルなレースとなり、福部は8人中8着で敗退した。その後は「いつもスタートで腰を上げた瞬間、バッと前に行かれる感覚がフラッシュバックする」。世界トップレベルにいる強豪の「残像」を追い掛けるようになった。  今季は緻密に調整した動きを無意識でも再現できるように繰り返したことが奏功し、6月に12秒台に突入。「そのスピード感を覚えたら、そこからは上げやすかった」  先頭でゴールして出した2度目の日本新を「正真正銘」と表現したが、体の状態が万全だったわけではなく、ハードル数台に足を当てていた。さらなる記録更新を視野に入れ、「まだまだいける」と手応えを口にした。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕陸上の全日本実業団対抗選手権女子100メートル障害決勝で力走する福部真子=25日、岐阜メモリアルセンター長良川競技場 〔写真説明〕陸上の世界選手権女子100メートル障害準決勝で日本新記録をマークした福部真子(右端)。左端は世界新を出したナイジェリアのアムサン=7月24日、米オレゴン州ユージン
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 福部真子、世界へ再挑戦=「残像」追い掛け日本新―陸上女子100障害 」