ハンドボールの女子日本代表「おりひめジャパン」に期待の新星が現れた。大体大2年の石川空が4日に愛知県内で行われた日韓定期戦でフル代表デビューし、2得点。強豪の韓国に仁川での第2戦を含めて連敗したが、2年後のパリ五輪へ向けて世代交代が進むチームにとって明るい材料となった。 前半にカットインから一時同点となるゴールを決め、後半の序盤には激しい守備に体勢を崩しながらも強引にシュートしてネットを揺らした。観客が入った会場で「雰囲気に圧倒されるかと思ったが、応援が力になり自分らしいプレーができた」。大体大でも指揮する楠本繁生代表監督は「全国の学生を勇気づけた。この経験を生かして世界で羽ばたいてほしい」と今後へ期待を寄せる。 6~7月にスロベニアで行われた女子世界ジュニア選手権では7試合で46得点と活躍。チームを25年ぶりの1桁順位となる9位に導き、この大会では日本選手で初めてベスト7に選ばれた。「欧州の選手に比べたら身長は低いが、相手の上や間からミドルシュートをたたき込めた」と、持ち前の攻撃力に自信を深めた。 日韓定期戦は当初メンバー外だったが、けが人が出たため追加招集された。「フル代表に入ったこと自体が正直驚きだが、入った以上は代表の自覚を持ってパリ五輪を目指したい」と先を見据える。登録では169センチの身長も既に170センチを超えているという。伸び盛りの19歳は今後が楽しみだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕ハンドボールの日韓定期戦で、前半にシュートを決める女子日本代表の石川空=4日、愛知・豊田合成記念体育館