残留争いから抜け出そうという気持ちが終盤の攻めに表れた。背後に降格圏が迫っている札幌が、上位のC大阪を相手に土壇場で逆転。ペトロビッチ監督は「よく走り、よく戦った。何が何でも勝つという気持ちを持って戦っていたと思う」とたたえた。 ホームで後半33分に先制を許し、嫌なムードが漂った。しかし同41分。後半から出場した韓国代表経験のある金健熙が流れを変える。「得点を決めてチームを勝たせたい」。クロスを完璧に頭で合わせ、加入後2試合目で来日初ゴール。ここからチームは攻勢を強め、試合終了目前に青木が強烈なシュートを突き刺した。 連敗は2でストップ。一つ勝っただけではあるが、試合終了後にはベンチ前で選手らが勝利の輪をつくって喜んだ。立役者となった青木は「この勝ち点3は大きい」とかみしめつつ「まだ低い位置にいる」。自らに言い聞かせるようにして気を引き締めていた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕試合終了間際に決勝ゴールを決めて喜ぶ札幌の青木(左から2人目)=2日、札幌ドーム