ベテラン右腕がシーズン終盤に調子を上げてきた。ロッテの美馬が7回3安打無失点で自身3連勝。「いい準備ができて、いい状態でマウンドに上がれている」と手応えを口にした。 立ち上がりは制球に苦しんだ。多彩な球種の中で「一番信頼できる球だった」と言うカットボールを軸に組み立てた。走者を背負った一、二回をしのぎ、「途中から落ち着いて投げられてきた」。その後はリズムに乗った。 4点リードの五回は1死から二塁打と四球で一、二塁のピンチを招いた。ここでギアを上げ、1番三森、続く野村勇から連続三振を奪って切り抜けた。 7月下旬に新型コロナウイルス陽性判定を受けて離脱したが、復帰してからは頼もしい投球が続く。この日は中大の3学年後輩に当たる井上が先制ソロを含む3打点で援護。「大学時代から心強かった」と感謝した。 チームは4連勝で借金を1まで減らし、上位にじわじわ迫る。「まだまだチャンスがある。勝ち続けて上にいけるように頑張りたい」。勝負の9月を白星で滑り出し、気持ちは一層高まった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕7勝目を挙げたロッテ先発の美馬=1日、ペイペイドーム