1点を争う接戦を、36歳のリードオフマンのバットで物にした。ロッテの荻野が七回に勝ち越し打。23日から続いた7連戦を白星で締め、「しんどい中で粘り強い試合ができた。今後に生きる試合になった」と手応えを口にした。 1点を追う六回、先頭打者で打席に入り、左前打で出塁すると、山口の適時打で同点のホームイン。七回は2死二塁の好機で外角のスライダーを流し打ち。「何とか越えてくれと願いながら走った」。打球は前進守備だった右翼手の頭上を越え、三塁打となった。 猛暑の8月に入ってからも好調をキープしている。疲れがたまることでフォームを崩してしまうこともあるが、ストレッチなどを行うことで「その日のうちにできるだけ疲れを取って、いい状態で次の日を迎えることを毎日繰り返している」。何度も故障を経験したからこそ、自分の体に気配りを怠らずにきた。 四回の左翼守備では、フェンス際の飛球を好捕。攻守にわたる活躍に、井口監督も「若い選手が本当に見習うべきベテラン」と最敬礼した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕7回、勝ち越しの適時三塁打を放つロッテの荻野=29日、京セラドーム