90分の戦いで追い付かれ、延長戦では浦和が巻き返す文字通りの激闘。ともに3度目のアジア制覇が懸かる決勝に向けた全北との一戦はPK戦までもつれ込み、「勇敢に誇りを持って戦った」とロドリゲス監督。勝利の女神は浦和にほほ笑んだ。 開始早々に酒井とモーベルグのコンビで崩して松尾が先制ゴール。だが、後半に入って流れは暗転する。微妙な判定によるPK献上から同点とされると、その後は速攻の応酬。しびれる展開の始まりだった。 絶好機でユンカーのシュートはポストに阻まれ延長戦に突入。延長後半11分にCKを短くつながれて勝ち越しを許した。勝負は終わったかに思われたが、土壇場でユンカーが同点ゴールを奪い、「最初のチャンスを外したが、チームを助けられてよかった」。執念が実った1点だった。 PK戦はGK西川が主役に。「ホーム」埼玉スタジアムの頼もしい声援を背中に受け、2人連続でセーブして流れをつくると、後蹴りの浦和は計3人が成功。相手の失敗もあって、4人目の江坂が決めて決着をつけた。 決勝は来年2月。Jリーグ勢は新シーズンを迎える時期で、今の勢いで臨めないのは残念なところ。それでも「ようやく2019年のリベンジをする舞台にたどり着けた」と西川。準優勝で涙をのんだ3年前を思い返しながら必勝を誓った。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕PK戦でシュートを止める浦和のGK西川=25日、埼玉スタジアム 〔写真説明〕PK戦の末に全北に勝利し決勝進出を決め、喜ぶ浦和イレブン=25日、埼玉スタジアム