バレーボールの男子世界選手権は26日から9月11日までスロベニアとポーランドで開催される。日本は昨夏の東京五輪で29年ぶりに8強入りし、今季のネーションズリーグ(NL)でも準々決勝に進んだ。2024年パリ五輪を見据え、さらなる好成績を収めたい。 東京五輪金メダルのフランスと対戦したNL準々決勝は、主将のエース石川祐希(ミラノ)を左足首の捻挫で欠く中、第1セットはジュースに持ち込む接戦を演じた。ストレートで敗れたが、石川は「自分たちのミスからリードされて取られてしまった。戦える力はある」と手応えを感じた。 強豪との差を埋めるため、サーブを重視する。NL1次リーグのイタリア戦では、ともに強烈なジャンプサーブを持つ石川が6本、西田有志(ジェイテクト)が5本のサービスエースを決め、フルセットの末に破った。無回転のフローターサーブも相手が嫌がるコースを狙うよう徹底。緩急を付けたサーブで崩し、主導権を握る戦い方を定着させようとしている。 世界選手権の1次リーグではカタール、ブラジル、キューバと当たる。ブラン監督は格下のカタール、キューバとの戦いをポイントに挙げる。16チームで争われる決勝トーナメントの早い段階で強豪との対戦を避け、パリ五輪の出場権争いにも関わる世界ランキングのポイントをキープしたい。 セッターの関田誠大(ジェイテクト)は、8強入りを「当たり前のラインにしていかないといけない」。石川はベスト4を視野に「自分たちの強さを証明する大会になる。自信と覚悟を持って臨みたい」と意気込む。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕バレーボールのネーションズリーグ男子1次リーグのブラジル戦第1セット、ポイントを取られた日本。左端は石川祐希=7月10日、丸善インテックアリーナ大阪