大逆転とまではいかなかったが、価値のある勝ち点1と言える。清水は再び最下位に転落したものの「最後まで諦めない姿勢は称賛したい」とリカルド監督。特に3点を奪った後半の迫力に明るい光が見えた。 前半の決定機は数えるほどだった。反撃の口火は2点を追う後半17分、山原のインターセプトからつなげた白崎のゴール。直後に3年ぶりの古巣復帰となった北川、C大阪を退団した乾の両新戦力と、カルリーニョスジュニオの3人を同時投入すると、攻撃の勢いが一気に加速した。 後半35分に1―3とされたが、それでも清水ペース。1分後に背後を突いて北川が決めると、直前の得点をお膳立てしたチアゴサンタナが山原のクロスから同点ゴール。鳥栖の川井監督も「どんどん素晴らしい選手が出てきた」と言うしかなかった。 話題の新加入ピカチュウも先発し、まずまずの動きを見せた。夏の積極補強が残留に結び付くか。「残り試合、全て決勝戦だと思って戦う」。欧州帰りの北川の言葉に覚悟がにじんだ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、ボールをキープする清水の乾(中央)=31日、アイスタ