上位をうかがうロッテに粘りが出てきた。九回に2点差をひっくり返し、4試合連続の逆転勝ち。今季2度目のサヨナラ打を放った高部は「最高です」と興奮は冷めやらなかった。
 一回に2点を先制したが、その後は打線が沈黙。九回、相手は防御率1点台の平良。高部は「逆転は厳しいと思っていた」そうだが、1死満塁から代打岡が左前へ運び同点。荻野が四球を選び、打席が回ってきた。初球を捉え、打球は一、二塁間を抜けた。「待っていても打てないと思った。ほっとしている」。積極的な気持ちがサヨナラ打に結実した。
 シーズン序盤はちぐはぐな攻撃が目立ったが、チームを変えたのは、途中から合流した荻野や井上らベテランの存在だった。高部は「何かいける雰囲気をベテランの方々がつくってくれる。チーム全員で打者に声を掛けて、雰囲気が良い」とベンチのムードを説明する。
 チームの借金は最大9あったが、首位ソフトバンクに2.5ゲーム差まで迫った。劇的な形で監督通算300勝を達成した井口監督は、「チームとして良い状態になってきた」と混戦模様の後半戦をにらんだ。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕9回、サヨナラ適時打を放ち、ナインから祝福されるロッテの高部(右から2人目)=21日、ゾゾマリン
〔写真説明〕9回、サヨナラ適時打を放つロッテの高部=21日、ゾゾマリン
〔写真説明〕監督通算300勝を達成し、笑顔を見せるロッテの井口監督=21日、ゾゾマリン
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 ロッテ、打線に粘り=高部が劇的サヨナラ打―プロ野球