5月22日の前回対戦に続いて、プロ2度目の完封も巨人相手に成し遂げた。阪神の伊藤将は113球で4安打に封じ込め、「伝統ある試合で、いい投球ができてよかった」と充実感たっぷりに振り返った。 カットボールやツーシームなど、多彩な球種で打たせて取るのが持ち味だが、それだけにとどまらなかった。この日は要所で両コーナーにずばっと、速球を投げ込んだ。 絶妙なコースに投げ切り、三回先頭からの4者連続を含む自己最多の9奪三振。「梅野さんの配球通り。三振を取る投手じゃないけど、低めに丁寧に投げていく中で取れた」と喜んだ。 これで自身5連勝。登板予定だったヤクルト戦が相手チームに新型コロナウイルス陽性者が相次いだ影響で中止となった。急きょ登板間隔が中11日と空き、難しい調整を強いられても安定感は揺るぎなかった。 矢野監督も「将司ならやってくれるだろうという投球を、ずっとしてくれている。信頼は十分」。実績ある青柳や西勇に劣らぬ輝きを、2年目左腕が放っている。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投する阪神先発の伊藤将=14日、甲子園 〔写真説明〕巨人に完封勝ちし、梅野(左)と喜ぶ阪神の伊藤将=14日、甲子園