「安倍氏なしでは勝ち取れず」＝東京五輪招致で竹田ＪＯＣ前会長

　安倍晋三元首相が死去したことを受け、東京五輪・パラリンピックの招致委員会理事長を務めた日本オリンピック委員会（ＪＯＣ）前会長の竹田恒和氏は８日、取材に応じ、「強いリーダーシップで引っ張ってくれた。安倍さんなしでは勝ち取れなかった」と振り返った。死去の報に接し、「大変ショック。こんなことが起きるのか、という信じられない気持ち」と心境を語った。 　２０１３年９月にブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）総会。安倍氏はロシアでの２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会議の日程を切り上げて出席し、最終招致プレゼンテーションで東京電力福島第１原発事故の汚染水問題に懸念はないと訴えた。竹田氏は「（安倍氏の）原稿に入れていただいたことは非常に印象深かった。ＩＯＣの皆さんに東京は大丈夫だと理解してもらえた」と振り返った。 　また、竹田氏は「東京五輪に強い思いを持っており、心強い首相だった。五輪のレガシーを大事にしていかなければいけない。スポーツ界の人間として強く思う」と語った。　（了）【時事通信社】