【ウィンブルドン(英国)時事】テニスのウィンブルドン選手権が27日に開幕し、女子シングルス1回戦でウクライナのレシア・ツレンコ、アンヘリナ・カリニナがともに勝ち上がった。母国に侵攻するロシアと同盟国ベラルーシの選手が除外された今大会。ツレンコは「まだ戦争は続き、ウクライナは大変な状況にある。助けが必要だということを思い出してほしい」と訴えた。 33歳のツレンコは、ロシア勢らの出場が禁止されたことを「大きな理由がある。正しいと思う」と支持した。以前にベラルーシ選手から「戦争に反対」と声を掛けられたが、他のロシアやベラルーシの選手からは何の言葉もなく、「彼らに会わずに出場できるのは緊張も減るのでよかった」と率直な思いを口にした。 ツレンコは母が今もウクライナ南部に残り、安否を気に掛ける日々。多くの知人が戦闘の最前線に立ち、何人かは命を落としたという。25歳のカリニナは実家が爆撃されて家族が住めなくなり、夫と暮らすアパートに両親らが身を寄せている。「テニスに集中するのは不可能なほど難しい」 2人は2回戦で顔を合わせる。ツレンコはこの対戦をきっかけに支援の輪が広がることを願い、「ウクライナの人々は今、結束していると感じる。私たちは祖国のためにプレーしている」。ともに平和への思いを胸に刻み、コートに立つ。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕全仏オープン女子シングルス1回戦でショットを打つツレンコ=5月23日、パリ(EPA時事) 〔写真説明〕テニスのウィンブルドン選手権女子シングルス1回戦でショットを打つカリニナ=27日、英国ウィンブルドン(EPA時事)