エンゼルスの大谷が強行日程の中、6回無失点の快投でマリナーズ打線を手玉に取った。前日はロサンゼルスでナイター試合を行ってから移動し、シアトルの宿泊先に到着したのは午前4時すぎ。「すごくいい状態で臨めているわけではなかった。その割には球も動き的にも良かった」と振り返る。 序盤はスライダーを中心に変化球を駆使。中盤は打者の意識を読んで直球を増やし、「甘く入ってもファウルになるくらいの球質で投げられていた」。六回の最終打者には3球勝負。こん身の約160キロで空振り三振を奪うと雄たけびを上げ、気合みなぎる表情でグラブをたたいた。 打者としても複数安打。五回の第3打席では内角の厳しい直球を腕をたたみながら左方向にはじき返す技ありの一打。連続安打試合は自己最長タイの11に。振るべき球をしっかり見極め、「比較的いい構えが毎回続いているかなと思う」と手応えを示した。 連敗を14で止めた前回登板に続き、今回も3連敗中のチームを救った。ネビル監督代行は「(試合終了の時間は)きのうであれば三塁打で出塁していた。それからこの投球。本当にすごいことだ」。二刀流への賛辞を惜しまなかった。(シアトル時事)。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕マリナーズ戦の3回、右前打を放つエンゼルスの大谷=16日、シアトル