地元北海道の北見で有終の美を飾った。ロコ・ソラーレのスキップ藤沢は「私たちらしい試合を最後にできたのがうれしい」。中部電力の選手も含め、輪になって健闘をたたえ合う。笑顔に充実感が満ちた。
 第4エンド、藤沢が最終投で相手の石を少し押して2点を奪う。第6エンドは直前の相手のミスにつけ込む形で2点を加え、優位なまま終盤へ。第9エンドに1点スチールし、相手が負けを認めた。序盤は耐え、わずかな隙を見逃さなかった。
 北京五輪で銀メダルを獲得後、モチベーションの低下に苦しんだが、今大会は昨年まで男子のコンサドーレで日本選手権3連覇を果たした松村雄太がコーチとして同行。「新たな発見ができた」とセカンドの鈴木。作戦面の助言を刺激に五輪以上の完成度を目指すという新たな目標が生まれた。
 昨年9月に北京五輪の出場権を得てからここまで緊張の連続だった。リードの吉田夕は「けがなく終えられたのが何よりうれしい」。銅メダルだった4年前の平昌五輪の後はメダリストの重圧に苦しんだが、今回は貫禄の日本一。チームとして大きな成長を示した最高のシーズンだった。 (了)
【時事通信社】
〔写真説明〕優勝し、表彰台で笑顔を見せるロコ・ソラーレの(左から)石崎、藤沢、吉田知、鈴木、吉田夕=29日、北海道・アドヴィックス常呂カーリングホール(代表撮影)
〔写真説明〕中部電力戦の第9エンド、ショットを放つロコ・ソラーレの藤沢(中央)=29日、北海道・アドヴィックス常呂カーリングホール(代表撮影)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 耐えて、隙逃さず=ロコ・ソラーレ、地元で最高の締めくくり―カーリング日本選手権