力みが出て打率1割5分8厘と苦しんでいた中日の根尾が、上昇気配を感じさせる2打席連続適時打を放った。 二回に先制してなお無死一、三塁。前日は5点差をひっくり返されていただけに、流れを呼び込むためにもつなぎたい場面で「何とか適時打、好機を広げるというのが頭にあった」。やや中に入ってきた速球を逆らわずに左前へ運び、今季初打点をマークした。 相手先発は左の高橋で、右打者を起用する選択肢もあったが、立浪監督は「続けて使う中で何かをつかんでもらいたいという意図も込めて出している」。三回にも右前適時打を放ち、2安打2打点で期待に応えた。 4月中旬に2軍落ちしたが、1軍に離脱者が続出して巡ってきた出場機会。「もう一回チャンスをもらったので絶対に物にする」と気合が入る。 4球団競合の末に入団したスター候補も4年目。監督は将来的に本来の遊撃手としての起用も考え、練習では打撃も守備も直接指導する。ボールの見極めができていない打席もあったと指摘ながらも「好機でよく打ったので自信にしてほしい」と成長を願って褒めた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕2回、適時打を放つ中日の根尾=15日、東京ドーム