ソフトバンクの首脳陣は、千賀を今季初めて中5日で登板させるか、休養十分で16日の楽天戦に向かわせるかを考えていた。エースの答えは「いけます」。その頼もしい言葉通りの快投を見せた。 序盤は球が少し浮いた。一回は不運な当たりで先頭高部に出塁を許し、1死三塁で3番中村奨を迎えた。2球で追い込むと、2球目とほぼ同じくらいの低さにフォークを落とし、3球三振。その後、死球で2死一、三塁としながらも、佐藤都を153キロで遊ゴロに仕留めた。 本調子ではなく「内容的には渋い」と振り返った。それでも修正能力の高さはさすが。二回以降も走者を出しながら、積極的に振ってくるロッテ打線に対して直球とフォークを軸に攻め、危なげはなかった。一回の援護も意気に感じ、「攻撃も良い形で点を取ってくれた。どんなことでもゼロでと思っていた」。 疲労も考慮し、余力を残して94球でマウンドを降りた。7回3安打無失点で自身3連勝。防御率は0.62と、堂々の働きでチームを引っ張る。「修正できるし、すごい気合が入っていた。さすがエースだよね」。藤本監督を改めて感心させる投球だった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕力投するソフトバンク先発の千賀=14日、ペイペイドーム