中央競馬の3歳牡馬クラシックレースは、17日の第82回皐月(さつき)賞(GI、中山競馬場、芝2000メートル)で幕を開ける。昨年の2歳GIを制したドウデュースとキラーアビリティが注目を集める中、デビューから2連勝のイクイノックスが約5カ月ぶりの実戦に臨む。 昨年8月の新馬戦で2着に6馬身差をつけて圧勝した。前走の東京スポーツ杯2歳ステークス(GII)では、残り600メートルを32秒9で駆け抜け、類いまれな瞬発力を披露。いずれも堂々の勝ちっぷりで、大物感を漂わせた。 父はGI7勝を誇り、2年連続で年度代表馬に選出されたキタサンブラック。オーナーが歌手の北島三郎さんだったこともあり話題の人気馬だった。イクイノックスは、種牡馬となって初年度の子になる。 デビュー3戦目で優勝すれば、2歳戦が実施されるようになった1946年以降では最少キャリアでの皐月賞制覇となり、2020年にコントレイルがマークした前走からの最長間隔勝利記録も大幅に更新する。 舞台は初めての右回りで、比較的小回りでもある中山コース。クリストフ・ルメール騎手は「またパワーアップした。絶対にいい競馬をする」と自信を示す。トライアルレースを見送り、満を持して挑むクラシック戦線の主役になれるか。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕東京スポーツ杯2歳ステークスを制したイクイノックス(C)JRA